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こわ・おもしろ玉手箱 第22話:「誘惑 」

第22話: 「誘惑 」

 先日郊外の大型書店に行きました。パソコン関連の書棚が店全体の二割程度を占め、その前に裏技ツ-ルという怪しげなコーナーが大々的に設けられていました。 「誰にでも簡単にできるDVDのコピー」「音楽を無料で聞く方法」「違法サイトのファイルの取り込み方」「ネットの漫画読み放題」「情報のとり(盗り)かた」
「ファイル共有ソフトの裏技」などなど。

 とても魅力的ですが、一つ間違えば事件、事故に結びつく内容です。盗難に遭わないためにはその手口を知ることは重要なのですが、明らかに防止のための本ではなさそうです。こんな本が堂々と売られていて大丈夫かなと思いましたが、「内容は保証しません、責任は負いません、すべて自己責任で行ってください」としっかり、小さく書かれていました。

 ネットの世界では、自分の正体はわからないだろうという思いもあり、多少あぶないソフトでも簡単に利用してみたくなるものです。

 そういった雑誌にファイル共有ソフトの一つであるWinny(ウィニー)やShare(シェア、シャレともいう)の使い方も書かれています。相変わらず個人情報流出の新聞記事が掲載されていますが、最近ではシェアを経由しての情報漏れが目立っています。ウィニーがマスコミに取り上げられ、シェアを利用する人が増えたからかもしれません。

 シェアに対してもウィニーと同じようにアンティニーというウィルスが出回っており、これに感染すると、パソコンの中の情報を勝手に公開されてしまいます。裏技本に従えば簡単に導入も出来ます。

 

 誘惑に駆られ、世の中に流出しているファイルを探して楽しもうと思う人も多いでしょう。しかし、安易に自分のパソコンに取り込んで感染し、パソコンの中の個人情報や機密情報が公開されてしまうかもしれません。
 
ネットの世界には、使い方を誤ると事件、事故に繋(つな)がる誘惑が本当にたくさんあります。あぶないものには近づかないことがなによりです。

(後藤三郎・ソフトピアジャパン専務理事)
平成19年7月24日 中日新聞「しんぶん@ネット」掲載

(注:作者の役職は当時のものです)

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